新年度を迎え、気候も春らしくなり、草木の躍動感を感じています。
しかし、1日の気温の変化についていけず体調を崩しそうです。が、そこは気合いで頑張ろうと思っております!
新年度から暮らしに関わる制度やサービスがいろいろ変ります。そんな中、住宅のお話です。
3月24日、新しい建築物に省エネルギー基準への適合を義務づける建築物省エネ法が閣議決定されました。2017年度から、
延床面積が2000平方メートル以上の大規模施設は基準値を下回ると着工が認められなくなります。
中規模施設は自治体が計画の変更を指示、命令できます。新築住宅は、義務化を急ぐと低迷する住宅市場に悪影響が出る為、
当面見送る。との発表です。
建築コストが5%前後上がるほか、省エネ技術が十分でない工務店も少なくないため、義務化のタイミングを慎重に検討する
との事です。当初から新築住宅は2020年に義務化という方向でしたので、”見送る”ということではないかもしれませんが、
”省エネ技術が十分でない工務店も少なくない為”の5年間はいかがなものでしょう。
35年のローンを組んで、これから何十年と暮らす家なのに、お施主様にとって、それで良いのでしょうか。
今から5年間、2020年までに家を建てる方の中にはこの基準を知らずに2020年の基準に達していない家を建てる方も
いらっしゃるという事です。
断熱基準を気にしなくても今は家を建てられますが、2020年には断熱が義務化される予定です。わずか5年の差で断熱性能が
かなり違う家になってしまうという事です。因みに、新しい建築物に省エネルギー基準への適合を義務づける建築物省エネ法に
基づくと二葉の家の低燃費住宅は、外皮の断熱性能でいうと2030年度クリアーの家です。
国は、省エネをなぜ進めようとしているのでしょうか。工場や自動車からの二酸化炭素(CO²)排出量は
1990年度から減っていますが、オフィスや住宅からの排出量は約34%増えてしまったからです。
建築主への努力義務にとどまる既存の省エネ法では実効性が乏しくなっており、建築物に的を絞った新法で段階的にCO²の排出
抑制を図っていく計画です。
オフィスや住宅が進まないので、国も平成26年度「ネット・ゼロ・エネルギーハウス支援事業(補正予算に係るもの)」等の補助金
を出し、オーナー、工務店に働きかけているところです。このような補助金も3年を経て改善されていますが、弊社のように、
注文住宅で無垢材や塗り壁の家ですと、3ヶ月、4ヶ月で完成しないので、かなり前から準備しておかないと使えないという
事も出てきますので、弊社としては、そこが悩ましいところです。
政府は、CO²削減の為には原子力発電を視野に入れているようですが、1kwの電気をつくるのにかかる燃料費は、
原子力燃料単価1円(H20~22年度実績)に対し、石炭火力5円、天然ガス火力13円、石油火力20円(2013年度推定)という
事です。作るのにはそうかもしれませんが、建設費、廃炉、危険性等を鑑みるとどうなのでしょう。
この金額が正しいのでしょうか。家づくりを考える時、家族の幸せ、健康、快適な生活を大切に考えると省エネになり、
如いてはCO²削減になる事に気づいてください。
それは、未来の子供たちの為に・・・ そして、やがてこの子をまもる家に・・・と繋がると信じております。