
すっかり秋らしくなりましたね。 大田原は、朝晩 寒いくらいです。 暖房が恋しくなってきました。
寒さ繋がりで思い出したのですが、皆さんは、エスキモー(イヌイット)の家をご存知ですか?
イヌイットの人たちは、アザラシなどを求めて狩をする遊牧民族です。 夏季には、テントで暮らし、寒
さが厳しくなると、雪を利用して≪イグルー≫と呼ばれる家を作ります。
イグルーは、雪を固めたブロックを積み上げ、ドーム状のかたちをしています。 日本の≪かまくら≫
の感じです。
内側はアザラシの毛皮を張り、雪との間の空気層が断熱や保温の役割をします。 暖房は、アザラ
シや鯨(くじら)の油を燃料とするオイルランプがひとつあるだけ。 室内が丸いので、上昇した熱が
壁にそって下へ降りるので、ほどよく暖まるとの事です。
年平均気温がマイナス5℃、1月はマイナス23~25℃になるというのに、居室の温度は13~15℃だ
そうです。 工夫された構造と断熱気密の取り方が優れているのだと感心します。 日本の家の室温
は、雪で作ったイグルーよりも低い⁉ という所に気付いて頂けましたか? 経済大国日本! 先進
国日本!技術の優れている日本! と自負していませんか? しかし、家づくりに関しては発展途上
国と言っても過言ではありません。
私たち作る側は、認識を変え、学び、技術を向上させ、家づくり先進国を目指したいものです。 そし
て、家づくりをお考えの方々に伝えていく必要があると思います。
ご存知の方も多いと思いますが、九州電力は9月24日、今後九州全域において10kW以上の太陽
光発電システムの接続の回答を保留すると発表しました。 新規受け入れが事実上中断されるかた
ちです。 この動きは北海道、東北、東京、関西、四国、沖縄の各電力会社にも拡大しています。
当面、家庭用の太陽光(10kW未満)は対象外です。
再生可能エネルギーで発電した電力を、国が定める価格で一定期間、電気事業者が買い取ることを
義務づける制度、FIT(フィット)。 FIT(feed-in tariff)→固定価格全量買い取り制度が始まり、2年
が経ちました。
始まったばかりなのに接続の回答を保留ってどういう事でしょう。。。 経済産業省は、あの 3、11の
午前中に全量の固定価格買取制度に関する2法案の閣議決定しました。 驚きです。。。 3月11日
に閣議決定が行われ、7月14日からの衆議院、参議院での審議を経て8月26日成立。 翌2012年7
月スタート!となった訳です。 2年で急速に進んだ太陽光発電の導入やその5倍以上の設備認定
に対する「緊急措置」として理解できますが、その対応はこれからの日本のエネルギー政策を大きく
左右します。 国と電力会社は根本的な対応策を早急に出してほしいと思います。 ただ、再生可能
エネルギーの固定買取制度のなかで、太陽光発電が9割を占めるという偏った状態への対策も検
討していくべきです。
風力発電は、耐震偽装が問題になった「姉歯事件」に端を発する建築基準法の改正によって建築規
制や立地規制などが障害になっているので、その対処が必要だと思います。
エネルギーには、それぞれ特徴があります。 原子力発電にしろ、火力発電にしろ、また、再生可能
エネルギーの太陽光、風力、水力、バイオマス等、どれをとってもメリット、デメリットはあります。 一
つに頼るのではなく、いろいろなエネルギーの組合せで、そして、できるだけ再生可能エネルギーに
シフトできる体制を国も私たちも目指さなければならないと思います。
私たちは、中東のアラブ諸国を裕福にしてあげるのではなく、地元を活性化していきましょう。 それ
には、地産地消です。
写真は、ドイツの紹介です。
ドイツのおもちゃです。
農場の屋根には太陽光が乗っています。
落書きされた倉庫に子供たちが絵を描くと。。。
日本の子供たちにも、太陽光や風車、バイオマス等等、自然エネルギーが特別でなくなる日が早く
来るといいですね。