
なんと! 関東は6月に梅雨明けとなりました! 梅雨入りしてから、はっきりしない日が続いておりましたが、栃木では雨が少なかったように思います。
これからが梅雨本番かな。と思っていた矢先、梅雨明けです。 水不足も懸念されますので、節水にも気を付けたいと思います。
最近では、30℃を超えても何とも思わなくなってしまいました。 私が子供の頃は30℃を超える日はまれだったと思います。
今思うと夏休みに 『暑い、暑い』と言ってもそれほどでもなかったのですね。
夏の暑さや炎天下での運動などで具合が悪くなったり倒れたりしたのを日射病や熱射病などと言っていましたが、今は、屋外・屋内を問わず高温や多湿等が原因で起こることが多くなったので、総称して熱中症と言われています。
熱中症での救急搬送状況(ここ2ヶ月)を見ると65歳以上の方が50%を占めています。 高齢になると発汗が少なくなり暑いという感覚が鈍くなっていくからです。
また、発生場所で一番多かったのが住居で30%以上でした。
家での発生が多いということは、家の中が安全で快適な空間ではないという事ですね。 家の温熱環境を改善する必要があると思われます。
今回は、快適な環境、快適な温度について考えたいと思います。
よく、『気持ちの良い季節です。』 と耳にしますが、どんな季節でしょう。 冬から春になりぽかぽか陽気だったり、新緑の美しい季節だったり、秋のさわやかな季節を想像するのではないでしょうか。
暑くもなく寒くもない季節だと思います。 家の中でも同じ事が言えると思います。
暑さ寒さを感じないお部屋では、ストレスなく家事をすることができたり、勉強に集中できたり、リラックスできるのではないでしょうか。
と言っても、暑さ寒さの感じ方は、年齢や性別、体型等個人差があり人それぞれです。 同じ環境にいてもTVをみているのか、掃除機をかけているのか、お風呂上りなのか等、行動によっても違いますし、着ている洋服によっても違ってきます。
また、同じ温度であっても、湿度が高いと暑く感じます。 風の強さによっても温度の感じ方が違います。
夏は風があると涼しく感じますが冬に風があると寒く感じます。 ではいったい何度位が良いのでしょう。(皆様は普段から温度計や湿度計を見ていますか?)望ましい病室とは 夏は25℃~27℃(湿度50~60%)冬は20℃~22℃(湿度40%~50%)とあります。
さすが、病室。 これくらいの温度と湿度だと夏の熱中症、冬のヒートショック(冬になると入浴中やトイレでのヒートショックによる死亡事故が多くなります。
75歳以上の高齢者の浴槽でのヒートショックによる溺死が世界で最も多いのが実は日本です。 諸外国と、比べると溺死者の割合は数十倍です。) そしてインフルエンザ(インフルエンザは温度20℃25℃湿度50%~60%でウイルスの活性化を抑制する。)も大丈夫ですね。
1995年、今から23年前の阪神淡路大震災の現地調査に行った東大の教授のセミナーで、『皆さんの作った家が凶器にならないよう、強い家を建ててください。』と教わりました。
強い家は勿論ですが、小さなエネルギーで冬暖かく、夏涼しいストレスのない快適な家は、家づくりの重要なポイントと言えるでしょう。
これからが、暑さの本番かと思います。 どうぞ皆様、ご自愛ください。
熱中症予防(厚生労働省)
室内では
- 扇風機やエアコンで温度を調整
- すだれ、打ち水を利用
- 室温をこまめに確認(温度・湿度)
- WBGT値も参考に(環境省HP参照)
体の蓄熱を避けるために
- 通気性の良い、吸湿性・速乾性のある洋服
- 保冷剤、氷、冷たいタオルなどで体を冷やす
外出時には
- 外出時は日傘や帽子の着用と日影の利用、こまめな休憩
室内でも、外出時でものどの渇きを感じなくてもこまめに水分・塩分、経口補水液などを補給