
日光市のO様邸ですが、4月24日(土)、25日(日)の2日間で構造見学会を行いました。
24日には、お施主様を交えて気密測定を行ったのですが、結果はC値0.1を達成することができました。

C値0.1とはどういうことかといいますと下記の測定データをもとに解説いたします。

1. 相当隙間面積(C)
総相当隙間面積(αA)を建物外皮内の実質延床面積(S)で除したもの。
今回のO様邸のC値は0.1㎠/㎡ でした。
2. 建物外皮の実質延床面積(S)
実質延床面積とは、建物の内部に含まれる吹き抜け、小屋裏、基礎断熱の場合の床下などの気積の概略を2.6mで割って床面積に換算し、床面積に加えたものをいいます。
O様邸の実質延床面積は、180.00㎡です。
3. 総相当隙間面積(αA)
総相当隙間面積とは、建物外周面の隙間の総面積に住宅の内外の圧力差で生じる空気抵抗(係数)を 乗じたものをいいます。
O様邸の総相当隙間面積は24㎠でした。
家全体の隙間が、約4.9cm×4.9cmの隙間しかないことになります。
名刺のサイズが9.1cm×5.5cm=50.05㎠ですので、隙間が名刺の半分にも満たない数字が出たということは大変良い結果だと思います。
4. 隙間特性値(n)
n値 C値を計算する過程で隙間特性値(n値)が計算されます。 n値は隙間の状態を表す数値で、傾向としては大きな穴がある場合は2に近づき、小さな穴が分散している場合は1に近づきます。
今回のO様邸の隙間特性値は、1.13でした。
ただし、単純にn値が2に近いと大きな穴が開いている悪いという指標ではなく、理論的には2に近いと乱流の流れがあり、1に近いと層流の流れになっていることを表しており、穴の状態を表すと言われています。
流れの状態には、流れ方向に向かって規則正しく流れる層流と、様々な方向に不規則に流れる乱流があります。
C値 = 家全体の隙間の合計面積(単位㎠)/延べ床面積(単位㎡)ですので、今回のO様邸の場合は、24㎠÷180㎡=0.13㎠/㎡となり、この値は小数点第2位を四捨五入するので0.1となります。
つまりこの家の隙間は、床面積1㎡あたり約0.1㎠しか隙間がない、気密性が極めて高い住宅ということになります。