今後80年間で家に掛かる費用
家は暮らしやすい間取りや家の強度だけでなく、生活コストまで含めた費用を考える必要があります。それを数値で表したのがライフサイクルコストです。
ライフサイクルコストは、建物の耐久年数、家の燃費(光熱費)、メンテナンス費、住宅ローン金利、固定資産税などの建築費から将来のメンテナンス費用など家に関わるコストを全て含めた費用がいくらかかるかを算出したものです。
例えば、家が取り壊されて新しい家を建てることになれば、その次の住宅に対してまた費用がかかることになります。

今後の日本で起こりうる問題として将来のエネルギーコストの上昇リスクを考えておく必要もあります。
東日本大震災以降では電気代が急上昇しましたが、さらに今後急激なエネルギーコストの上昇が起こり、例え光熱費が2倍になったとしても、光熱費を安く抑えられる低燃費住宅ならば生活が破綻することを防ぐことが出来るのです。
耐久性の低い家はお施主様が住む期間だけでもおそらく最低2回は建て替えなくてはなりません。もしお子様が受け継ぐことを考えると4回も建て替えることになります。
これはローコスト住宅だったとしても建物代に6,000万円以上、メンテナンス費と光熱費などを合わせていくと総額では約1億円近くの投資になります。
一方で、100年以上持つ住宅を造れば、まずお施主様が生きている間に建て替えの必要はなくなり、簡単なメンテナンスのみで済むため約6,000万円もあれば十分です。
現在の日本の住宅では建て替え、メンテナンスコストで働いたお金の大半が消えてしまいますが、家が長持ちすれば生活資金は格段と増加します。
長い住宅ローンが終わる頃にまた建替えなどしていては、大切な資産が残るはずもありません。
お孫様の代まで安心してお守りする家
日本では古来から自然に還る土や石、木で家を建ててきました。自然から生まれ、そして自然へと還っていく材料には、私たち人間の体が求める優しさがあります。
家とともに年月を重ねていくともに深い味わいや表情がでてくるのが自然素材の家です。
しかし戦後の高度経済成長とともに、「早く、簡単に、安く家を建てる」ためにビニール・プラスチック・金属製の新建材、工場で作って現場で組み立てる「プレハブ住宅」が使われるようになり、目まぐるしく家づくりの形も変化していきました。
その代償が大量の産業廃棄物、地球環境の破壊、アトピー、シックハウス症候群等の様々な問題を引き起こしているのは、TVのニュース・新聞などで何度も取り上げられている通りです。

しかし実は、日本の家もつい最近までは築100年以上が当たり前でした。その地域から産出される自然素材で家を建てると親子三代以上に渡って住み続けることができる。これが当たり前の家造りだったのです。
現在、日本の一般的な住宅では、わずか20年程度で資産価値は0円となり、30年経てば、ほぼ建て替えや大幅なリフォームが必要になる非常に短命な家へとなってしまいました。
世界的に見ても、こんなにも貧弱な家に住んでいるのは先進国で私たち日本人だけなのです。
「環境先進国」と呼ばれる国々と比較してみると、ドイツは約80年、アメリカで約100年、イギリスではなんと約140年と日本の住宅の寿命があまりにも短い事がわかります。
(低燃費住宅のルーツであるドイツが80年なのは、第二次世界大戦で建物の大半が焼失し平均値が下がったためであり、現地では今もなお築数百年の建物もあります。)

日本の家だけがこんなにも寿命が短いのには高温多湿な環境の影響で「家が腐る」という理由があります。
多くの場合、壁の中が結露する「壁体内結露」によって家が腐り、わずか30年しか持たないのです。残念なことに、この壁体内結露対策をしっかりと行える工務店やハウスメーカーはほとんど存在しません。
安さだけを追い求めたローコスト住宅メーカーがありますが、長持ちしない安い材料を使い、技術の未熟な職人たちに短期間で手間をかけずに造らせれば、安い家が早く簡単に出来てしまいます。
しかしその結果として30年も持たないような家が日本中にはびこってしまうのです。
多くの工務店ではデザインやコストダウン等の、目先の利益にばかり目が行ってしまい、壁の中の温度や湿度を真剣に考えた本物の造り手は皆無に等しいと言えます。
二葉の家では、環境先進国ドイツへの視察、技術交流にも積極的に参加して日々研鑽を重ね、高温多湿で1日の気温差の大きい栃木県の気候に合わせた調整を加えて、厳しい基準のドイツ住宅と同等の高性能断熱材で建物の躯体性能を高め、従来の日本の住宅という概念からは比較にならない長寿命かつメンテンナスフリーと言う特長を持った低燃費住宅を栃木県に普及させることに本気で取り組んでいます。
それは長寿命な低燃費住宅こそが、ご家族何代にも渡り豊かな生活をもたらしてくれると確信しているからです。